サファイアオンライン寺子屋受験生から要望があった慶應義塾大学法学部2024年度英語問題を解説します。
*問題形式は昨年度と全く同じでした(入試問題を入手したい方はご連絡ください)。
Ⅰ.[A](1)~(5)には下線部に選択肢から適語を挿入して2つの単語を作る問題。例えば、”candle (___) house “のペアの場合、”light “を入れると、”candlelight “と “lighthouse “になります。【語いに関する知識…クイズ形式の標準問題】
[B] (6)~(10)の各文章のスペースに最も適切な語を選び、文を完成させる。【句動詞についてのきわめて標準問題】
Ⅱ.(11)~(20)の単語の定義を一致するかを判断する問題。【語い問題】
これらの単語は一般的な英語の試験である英検やTOEICのレベルには直接的に関連していませんし、市販の受験用の単語帳にも収められていないのではないでしょうか?
以前は上智大学に見られていた種の語い問題です。
aquiline – 上級レベル
cerebral – 上級レベル
wafting – 中級から上級レベル
fetid – 上級レベル
cajoling – 上級レベル
diffidence – 上級レベル
sleuthing – 上級レベル
musings – 中級から上級レベル
descanting – 上級レベル
proclivities – 上級レベル
*これらの語は、高度な文脈理解が必要な場合に使用されます。
Ⅲ. 【ダイアログ全体として最も自然な会話ができるように選ぶ問題】
ここでは、二人の生徒が人工知能チャットボットChatGPTについて話している。
Ⅳ. (31)から(38)までの一連の発言は、2021年のノーベル平和賞受賞者であり、フィリピンを代表するデジタルメディアであるラップラーを創設し、代表を務めるジャーナリスト、マリア・レッサに対して、ジャーナリストのカレン・ダビラが行ったものです。この後に続くレッサの回答は並べ替えられ、番号が付けられています(0~7)。全体として最も自然な会話になるよう、各発言の後に最も適切に続く回答の番号を選びます。
【受験生と言えども日ごろから時事的な話題やニュースに関心を持っていることは重要です。次のような背景を知っているのと知らないのでは読解にも影響してきます】
マリア・レッサの経歴には、次のような要素が含まれます。
ジャーナリズムの経験: マリア・レッサは、CNNなどの国際的なニュース機関でのキャリアを持っています。彼女はアジアでの報道において、独立した視点と専門知識を持って知られています。
ラップラーの創設: マリア・レッサは、2012年にフィリピンのデジタルメディアであるラップラーを創設しました。ラップラーは、インターネットやソーシャルメディアを活用したインタラクティブな報道スタイルで知られています。
デジタルメディアのイノベーション: マリア・レッサは、デジタルメディアのイノベーションという観点からも注目を集めています。彼女は、ラップラーを通じて、新しい報道形式やテクノロジーの活用に積極的に取り組んでいます。
言論の自由と人権の擁護: マリア・レッサは、言論の自由や人権の擁護者としても知られています。フィリピンでの権威主義的な政策や圧力に対して、彼女は積極的に抵抗してきました。
マリア・レッサの経歴は、ジャーナリズムの分野での長年の経験と、デジタルメディアのイノベーションにおけるリーダーシップを示しています。
Ⅴ.【いわゆるパラグラフ(段落)・リーディングである。各パラグラフの関係をしっかり読み取る力を養っておく必要がある】
特に最後の問題、つまり段落[A]~[F])に基づいて、(46)~(49)の発言をする可能性が最も高いと思われる個人またはグループを、下のボックスの(1~4)の中から選ぶ問題ができたかどうかで合否は決まると言っても過言ではない。
この原文執筆者のPeter Dizikes氏の記事は、MITの最新の研究や技術に関する情報を提供し、MITコミュニティや一般の関心を惹きつけます。私も彼の記事には注目しているひとりです。今後もどこかの入試問題に取り上げられるかもしれませんね。