第2章　海外留学の意義とタイミング (2)

世界はダイナミックな流れでうごめいているのが、欧州のど真ん中であれば、少しは感じられるので、子どもたちは、このダイバーシティ（多様性)な個人主義の世界で、生きていくためのすべを自分なりに学んでいっているのだと思います。

このような状況で、日本で私が気づいたのは、日本の子どもたちこそ、親が外国へ連れて行くとか、海外体験をさせてみた方がいい、と思うことです。海外体験というのは１，２週間でもいいのです。

３か月以上の留学は、日本では従来、高校生や大学生からが多かったのですが、その頃ではすでに頭が固まってしまうので、最初に外国を見せるのは、本当は小学校中学年くらいがいい、と私は思っています。

これは欧州では普通にもう昔から幼少からよく家族で外国へ連れて行ったり、語学を習わせたりしてきているので、特に変わったことではありません。

日本でも、小学校でも英語の授業が入ってきていますし、今の子は、スマホやYouTubeなどで、外国の情報も簡単に手に取ることができます。だからこそ、本当の外国を肌で体験することが必要だと思うのです。

留学は高校・大学でもできますが、小・中学生の留学は特別重要な意味があります。ホストファミリーは留学生を「わが子」として扱うことになるからです。これが学齢が上に行けば行くほど独立した人間としての扱いになります。「留学」の大きな意味の違いです。小学生と言っても、知っておきたいのが国による学校制度の違いです。事前に留学先の学校制度、教育制度を調べておかなければなりません。留学に当たって何よりも大切なことがあります。それはお子様と送り出す保護者の気持ちが一致していることです。つまり、お子様が自ら英語を学び、異文化に触れることを理解し、納得していることです。

次回は、お子様を海外留学させるメリットを異なる切り口から面白いエピソードをお話しいたします。